【秘密兵器】「回天」も試射!?「片島魚雷発射試験場跡」を調査!【極秘施設】(3)

全国裏探訪取材班は、長崎県東彼杵郡川棚町にきている。ここには大日本帝国にしか実現できなかった最先端技術である酸素魚雷を試射した試験場跡「片島魚雷発射試験場跡」があった。当時の情景を時代背景を考えながら推考している。

これは燃料庫横にある「冷却水槽」の跡だ。ここで魚雷に使う部品や内燃機関などを冷やしていたのだろうか。

ここは貯水場の跡である。余談だが、この公園は休日は親子連れだけでなく、独特の廃墟の世界観を安全に楽しめることもあって、結婚式の前撮りスポットであったり、ミュージックビデオの撮影などでも使われるほど、地元だけではなく県外からも足を踏み入れる人々が集まる。

確かにここを歴史を学びに来ていない人には関係のないことなのかもしれない。もし歴史を考察あるいは学びにきたのであるならば大事なことは多くの人が踏みれていない部分まで足を運んで自分の目で確かめること。

そこまでしなくてもいいという意見もあるが、皆が足を踏み入れない場所だからこそ、逆に足を踏みれて進んでみることだ。踏み入れることで新しい発見があり、仮に目ぼしいものがなかったとてもその探究心や経験が一番の収穫物である。取材班は観測所を目指し足を踏み入れてみる。

奥に行けば行くほど誰も足を踏み入れない。でも踏み入れて同じ道、同じ立ち位置、同じ景色を眺めることによってはじめてわかることがたくさんある。取材班はさらに先に進む。

ほとんどの人が踏み入れていないせいか、雑草が生え放題である。段々険しくなっていく。ちなみに夏は虫や蜂など予期せぬトラブルに見舞われる可能性もあるので、良い子は自己責任でお願いしますw行く際は我々のように複数人で行動するように。

これが観測所である。手入れがされていないので、雑草で道が埋まってしまっている。本来はこの眼の前も道だったようである。

観測所ということもあってそんなに入り口は広くなく、室内も対して広くない。どうやら若いにーちゃんねーちゃんのイチャイチャする場になっているようだ。当時は右奥から入って左側に階段があってそこから登っていったようだが、既に朽ちてしまっている。

 

よく見るとこの建物は本当にコンクリートが落ちてしまい、外側の形だけが維持された状態である。この状態では何があったのかまではわからないが、2階がまるごと落ちているのは確か。

これが魚雷発射場の観測所から見た風景である。目の前は大村湾が広がり、奥には長崎市が見えている。確かに水の流れは穏やかそうだ。どうやって観測したかというと海の上にブイをいくつか置いて、ここから先程の発射場に電話なり、信号なりで指示を出すと魚雷を発射する。

発射後とある地点のブイからとある地点ブイ迄何秒で通過したのかを測る。もとからブイからブイまでの距離は設定しているので、魚雷が通過すると近くにいる観測船が旗を上げる。そしてここで計測をする。およその速度や魚雷の動き方などはすぐにわかり、ここから双眼鏡など使って観察したようだ。

ちなみに今みたいにレーダが発達しているわけではなかったので、行方不明になることもあったようだ。中には現在の価格で1発5千万円する魚雷もあったらしく、当時発見者に懸賞金がかけられていた記録が残っている。ちなみに魚雷の速度は時速は70キロ以上、射程30キロの魚雷もあった。すげえな。

「片島魚雷発射試験場跡」の戦跡探訪はまだ続きます。

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(2021)