全国裏探訪取材班は、本土最南端の県庁所在地。「鹿児島」へとやってきましたよ。鹿児島って空港から地味に遠かったり、鹿児島駅で降りたら町の外れだったり、結構罠が多いんですよね。
「鹿児島中央駅」
かつては「西鹿児島」とか言う名前だったんですけど、新幹線が出来てからは「鹿児島中央」駅と言う様になった。今でもしないでタクシーなんか乗ると「ニシエキ」と言えば通じますよ。
で、その鹿児島中央駅から市電で数駅いった所に「天文館」っていう鹿児島一の繁華街があるんですけどここになにやら薄汚いDEEPな物件があるというタレコミがあったので早速やってきたという訳だ。
「天文館」
ちなみにこの天文館と言う繁華街は、地元では“マチ(街)”とか“テンマチ(天街)”とか言う風に呼ばれていたりもするので、地元民ぶりたければテンマチって言ってもいいんですが、イントネーションが絶妙なんでしったか発音をすると一発で偽かごんまと見抜かれてしまうので注意が必要。
「祇園観光会館」
さて、そんな鹿児島の天街にある今回の物件はこちら。祇園観光会館と言う名称らしいのだが、外観はかなり時代を感じさせ、えらいズタボロなだ。マンガ喫茶とか、カラオケが入ってんのか。
壁面のブルーのトタンはかつてはさわやかな感じだったのだろうが、今はイカの干物のように粉を拭いたように白っぽく劣化している。小指を建ててマイクを握るそのイラストに妙な時代を感じるのは取材班だけではあるまい。し、昭和だ・・
「軍国酒場 4F」
その祇園観光会館なのだが、目玉のテナントが入居していたらしい。何とも、軍国酒場という物、今でも看板は放置されている。この現代において“軍国”っていう響きはなかなかケシカランな。左側から戦争の反省ガーとか、9条改正反対!とかそういった声が聞こえてきそうだ。
ここがその軍国酒場の入口だったところか。よくある雑居ビルの入口と言った所よりも、少し明るいかな。
それにしても雑居ビルの入口から、女の裸の絵とか、スコルピオンの絵とか色使いが南米でよく言えばエキゾチック。悪く言えばヤクの売人が居そうな雰囲気でもある。そこには、まだ軍国酒場の物だったと思しき看板が落書きをされ、今でも放置プレイ。DQN臭すごいな。
「天文館軍国酒場はH29 3/26をもちまして 撤退いたします お世話になり誠に ありがとうございます」
やはり、ここの軍国酒場は閉店してしまっているようですね。いや、ここでは閉店ではなく“撤退”と言う表現が利用されている。さすが軍国ですね。
ちなみに、戦時中は“撤退”と言う言葉はネガティブな表現の為、大本営発表の時などには“転進”と言い変えていたそうな。そっちの方が負けを認めた事にもならず国民を欺くには丁度よかったらしい。
さて、次回はいよいよ元「軍国酒場」のあった4階まで登っていきますよ。
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(2020)