【全国屈指の】筑豊直方の「二字町遊郭」を歩く。【高級遊郭】(2)

全国裏探訪取材班は、福岡県の直方市の「二字町遊郭」に来ている。ここは炭鉱で栄えた筑豊では唯一公許として貸座敷免許地として指定された場所で、高台にあり品位が高く、格式が高い高級遊郭として栄えた。

「二字町遊郭」

この写真の手前が二字町遊郭がある場所だ。確かに高台になっていることがお分かりいただけるだろうか。

こちらは地上から直方市街地を見たもの。この写真からも、ほかの地盤より一段高い場所にあることがわかると思う。

かつての二字町遊郭の資料にも「眺望佳麗、池塘あり、一大公園あり。桜カ丘、炭都の情緒管絃絶えず、低唱浅酌にも妙趣あり」との記述があるようだ。なるほど。その表現も合点がいくな。

さて、そんな眺望佳麗な遊郭とはどのような所だったのだろうか。取材班はこの二字町遊郭のメインストリートと思しきところに入った。さっそくお出まししたのがこちらの物件だ。

こちらが上から見たもの。ちょうど写真右のある大きな物件がそれだ。そしてメインストリートが右に伸びており、その先に池がある。なかなか風流なつくりじゃないか。

〈 直方市史から〉

上の写真を見ながら当時の見取り図をご覧いただきたい。確かにメインストリートと池の位置関係がお分かりいただけるのではないだろうか。

「一心楼」

ということは、この物件は実際の位置と、見取り図の位置関係から旧一心楼だということがわかる。おぉまだ健在でしたか。面構えも奥行きもかなり大型の妓楼なんじゃないでしょうかね。

中央には堂々とした玄関があり両脇に翼を広げたように棟がせり出している。これは良い造りだな。

 

現代に於いてもその当時の意匠が取り壊されることなく、旧来の日本のセンスが良く感じられる造りになっている。素晴らしい。

玄関に関しては意匠が統一され、破綻のない雰囲気だ。てか、この玄関5cmくらい空いてるんですがまだ豊橋のココみたいに営業中って言うわけじゃないですよね?w

その壁の間から少し中を見てみようとしましょうかね。門から玄関までは中庭のような造りになっているようだ。生活感があるので、かつての妓楼は住人の棲み処として余生を過ごしてんのか。

玄関や2階の窓ともどもアルミサッシがはめ込まれ中が見られないようになっているんですけど、まぁそれはしょうがないですよね。

 

で、カメラを少し左にパンしてみると。縁側のアルミサッシが解放されており、なかの障子も見えていた。障子は一部破れておりここも生活感がすごい。

古い建物なんで、電気の配線もこの通り。旧式のタイプ。現在は電柱から引っ張ているんですけど、そのあともこの敗戦を撤去してないのもいいよね。

この窓際の上にある飾りの窓もいい感じですよね。当時の物なのかはわからないが、またこれも雰囲気を盛り上げるためにいいアクセントになっている。

さて、もっともっと見ていきたいこの「二字町遊郭」の妓楼なんですけど今日は眠いのでここまで。次回この物件の裏に回り込んでいきましょうかね。

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(2020)