全国裏探訪取材班は、福岡県の筑豊地方直方市に来ている。筑豊地方といえば近代まで石炭の採掘が盛んだった。なので、ココみたいに石炭で荒稼ぎしたボンボンの実家とかがあるんですよね。まぁそんな地域では宵越しの金は持!といった鉱夫風情も居れば、ボンボンの実家のように儲けまくっていた資本家もいたわけですよね。
石炭が出なくなってからはめっきり勢いがなくなった、筑豊地域なんですけどそんな過去を持つ地域なだけに、遊郭跡もあるんですよね。
直方駅から南南西に1Kmほど行ったところに、その遊郭はある。遊郭の名は「二字町遊廓」(にじまち)という場所だ。念のため住所で言えば福岡県直方市山部1400番台だ。ここが二字町遊郭の入り口だ。
元賑わっていた町なんでオンボロな物件は沢山あるんですけど、さすが遊郭が近づいてくるとこんな感じの洋風な物件もあったりとか。
この入り口から南へ行くと少し勾配がある路地に入ってくことになる。なるほど、高台にあるのか。
坂を上がっていく。すると・・この写真で何か異変を感じるだろうか。よくご覧いただきたい。
門柱があるのを発見できただろうか。安遊郭ではないらしく、なかなか豪華なデザインだ。ただ、本来対のはずの門柱なのだがなぜか1本しか見当たらなかった。
「遊郭・・」
その門柱には「遊廓」の文字が刻まれているのだが、後年コンクリで埋められている。消し去りたい歴史なんでしょうかね。それなら門柱ごと撤去すべきだと思うが・・それも困りますけど。
さらに小高い丘に上がると雑木林なんかがあったり・・聞くところによるとこの二字町遊郭は高級遊郭として知られているのだが、こんなところに遊郭があるとはなかなか信じられない。
それにしても終わった町だけあってズタボロ感が半端ない。だれも住んでいない物件があったりするな。
そうこうしていると、石碑を発見した。この遊郭に何か関係あるものなのだろうか。ちょっと見てみましょうかね。
「寄附芳名碑」
かなり劣化してなかなか読み取れなかったのだが、寄附芳名碑と書かれている。う~んよく読むと辛うじて「大正八年」との記述が見える。
二字町遊郭は1908年(明治41年)に貸座敷免許地に指定されたのがルーツ。次第に石炭マネーで潤い筑豊唯一であり九州でも屈指の高級遊郭になったようだ。
さて、町を歩いているとこのような空き地を発見。地元民へ聞き取りしたところここには元々料理屋があったらしい。それにしても写真中央にあるコンクリート製の壁はよく遊廓跡で見るやつな気がする。
その道挟んで逆にはこんな感じでタバコ屋の残骸が。タバコ屋っていうのも遊郭あるあるですよね。それにしても「おくりものにたばこ」って時代錯誤も甚だしいですよね。ちょっと前まで通勤電車でタバコ吸えたし、仕事中オフィスでも吸えたし、映画館上映中でもタバコ吸えましたよね。そんな時代のタバコ屋か。なかなかレトロだ。
さ、取材班は次回も「二字町遊郭」をじっくりと歩いていきましょうかね。
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(2020)