全国裏探訪取材班は、「ネオン坂」を登り切り残る全てを見て行きましょう。「松ケ枝遊廓跡」から始まり、戦後は赤線になり「ネオン坂歓楽街」としてにぎわったこの町だが実は最近まで怪しい営業を行っていたのだという。
今でもその残骸が坂道に残って居る。これなんかもそう。完全な木造建築なんですけど、通りの面する部分をモルタルの様なもので加飾していて木造建築を感じさせない。
ここなんかも元々がスナックかなんか営業していたんでしょうかね。この煤けまくった怪しいい雰囲気が屋号を示すものは何もないものの今に語り掛ける。
で、我々取材班は先ほどの旅館の主人に話を聞いたときその主人が「今は遊びに行っても何も無いよ」と、言ってくれた。その言葉に反応した取材班はその主人に根掘り葉掘り聞いた。
その話によると、かつてここにあったスナックで闇営業をしていたのだという。主人曰くそのスナックは一見普通にビールも出てきたり、ママと軽いトークをできたりと平静を装っているが、安全な客と見えると2階に案内されるという。
それから、期待を込めて2階に行くと決まって四十路以上の太い女が居て遊べたのだという。値段は40m12kだったのだという。なるほどぉかなりアングラだな。
「GALcolle」
その証拠と言っていいのだろうか。いまでもこの通りにはこのような女を高額なアルバイトに差し向ける雑誌なんかも置かれていた。やはり需要と供給が成立している証左だろう。
で、ちなみに、気になったので本当に夜になっても怪しい営業は無いのかと確認しに来た。現在はかつての「ネオン坂」と言われていた時の賑わいは皆無だ。嗚呼・・
せっかくなので、少しネオン坂を歩いては見たがこの有様。これじゃぁ女どころかメスの野良猫すらいないな。残念だがこのネオン坂は御臨終のようだ。あと残すは松山のココだけかぁ。
そうこうしていると、取材班は宝厳寺に到着した。そういやこの宝厳寺、夏目漱石の“坊っちゃん”のでは寺の目の前の遊廓があるこんなのはありえん(!)などと作中でボロカス書いてたんですけど。ここの事だったんすねw
「宝厳寺」
宝厳寺まで来たし、まぁこんな感じかぁ。と思ったのだが視線を右にやると当時の物件があるではないか・・
それがこちらの物件。これもガッツリ木造なんすけど、1階部分が加飾されん怪しいにおいが漂う。1階には屋号の様なものがある。
「N 協定 商栄組合」
これは屋号ではないな。もうここも死んでしまったのか・・
「愛媛県 カフエー 公安委員会」
すると貼られた札を見て行くと、カフエーの文字が。やはりここはソッチ系の地区だったわけだ。
上を見上げると屋号の看板がある。のだが、その下にはしっかりと丸窓まで残っているのが見受けられる。完全ビンゴだな。
「当店は強引な客引き行為は致しません どうぞご遠慮なくおはいり下さい。 店主」
しかも、当時の営業の積極振りと自信を伺う文言まで書いてあるし。これは収穫だな。すでに壊滅しているという情報もあったがこうして足を使うと痕跡はまだまだある。
で、ドアの隙間から覗いてみると中は物置のようになっている。まぁ建物が無事なだけいいとするか。
そしてこの地区の法面の片隅には、無縁仏と思われる墓石が雑然と置かれていた。宝厳寺もあるのだがそこにすら入れてもらえなかった遊女の墓もあったりするんですかね。
道後温泉本館も良いですけど、一度裏に廻れば面白い歴史の痕跡があるんで。是非完全壊滅前に行ってみては。
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(2020)