【別府の】源泉かけ流しの野湯「へびん湯」を訪ねる【秘湯】(2)

全国裏探訪取材班は、大分県別府市にへびん湯という野湯があると聞きつけた。道が悪く非常に行きづらい温泉らしいのだが、今も一部の支持層から密かに利用されていると話を聞いたため、別府市の明礬付近を探索している。

泉質は硫黄泉だが、お湯はとても綺麗。ただし、雨の後などは濁っている場合がある。ここは地元有志がまめに清掃してくれているからこそ、この透明度を保てていることを忘れてはならない。

温泉の玄人達は源泉に入ると体が硫黄臭くなることを知っている為、風呂に入ると同時に水道水を入れたペットボトルを浮かせ、温泉と同じ温度にし、風呂上がりと同時に、水道水をからだに流し臭いを取るそうだ。

一つ一つの風呂は割と桶が大きいため大人一人一人が余裕でくつろげるほどのスペースがあり余裕がある。

日が暮れてくると、大体こんな感じの雰囲気だ。これでも写真では肌感覚で5倍ぐらい明るく写ってるので、実際はもっと暗い。

温泉通は実体験として知っている方が多いのだが、源泉かけ流しの温泉で一度芯まで体を温めると、湯冷めしにくいことはご存知だろうか。撮影当日の気温は5℃であったが、実はとある業界で話題になった温泉にまつわるこんなエピソードがある。

今から10年以上前、東日本大震災が発生した際に、大分からも被災地へ喜ばれる何かを提供できないかと悩み、おんせん県である大分は源泉を汲み、東北へ届け、給湯器で再加熱して、大分ならではの支援をすることに決めた。

実際に温泉をタンクローリーに詰め、東北へ数日かけて運び、再度加熱する為に一度別のタンクに移そうとしたところ、何とその源泉は同じ温度を保ったままでそのまま入浴できたという話である。このエピソードには信憑性にかける部分があるが、実際に一度温まると確かに冷えにくいのは事実である。疑い深い諸君は是非真相を確かめていただきたい。

入浴が終わった人たちに目をやると、来た時よりも薄着で出て行く人が多い。彼らにインタビューを試みると、やはりポカポカが持続するという声が多かった。

 

ちなみに人里離れた山にアプローチしているため、気温の下がり方は当然激しくなる。またまわりが明るくても、森の中を歩いていることには変わりない。空を見上げるとこの明るさだが。

で、夜入りに行く場合は基本的に迷子になるリスクがあるのでやめた方がいいのだが、どうしてもと言う場合はLEDランタンは必須だ、なにせ真っ暗ですからね。写真に写っている電灯も入浴者が持参したものだ。

同時刻で道を歩くとこのレベルの明るさで、画面は懐中電灯で照らしているが、実際には完全に真っ暗である。決して山を侮ってはいけない。

よくニュースでシニアが遭難する話があるが、大抵下山のタイミングをしくじると容易に道がわからなくなる。そして夜に対しての想定をしていないため、大抵身動きが取れず、道がわからなくなって凍死したり滑落したりする。

 

早めに切り上げて、別府湾に広がる夜景を見ながら、喉を潤すことの方が遥かにお勧めである。読者の皆様にはくれぐれも注意して行っていただき、自分なりの裏探訪を楽しんでいただきたい。

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(2020)