全国裏探訪取材班は、日本で唯一の特定危険指定暴力団「工藤會」の事務所に来ている。前回は主に動画で事務所の様子をお届けした。今回はより詳しく外から見える範囲をお伝えしていこう。
「立入厳禁 刑法第百三十条(住居を犯す罪)に基づき報道関係者の取材、敷地内への立ち入りを固く禁止します。」
もうお分かりだろうが、工藤會事務所正門の様子だ。違法脱法の暴力団がよく刑法を盾にこんな標識を立てたもんだな。書いてあることは正しいが、どの口が言ってんのか・・
「神岳一丁目」「1-12」
この工藤會総本部の住所は、〒802-0045福岡県北九州市小倉北区神岳一丁目1-12だ。ま、ここで住所を書いても手紙や品物を送る読者はいないと思うが。一応。
「この事務所を現に管理し ている指定暴力団員又は 現に使用していた指定暴 力団員は、暴力団員によ る不当な行為の防止等に 関する法律 第15条第1項 第15条第3項において準用する同条第1項 第30条の11第1項 の規定により、この事務所について 使用制限 の命令を受けています。 期間 平成30年12月26日から 平成31年3月25日まで 福岡県公安委員会 この標章を損壊・汚損し、又は上記期間中 に取り除くと処罰されます。」
やはり、改正暴対法に基づき“使用制限”がかけられてるな。期間は3か月だが、「特定危険指定暴力団」に関しては公安委員会が更新できるという。事実上もう工藤会の事務所としては使えない措置がなされてるな。
ただそういった措置がなされていても、所有権は工藤会にある。ただ、所有権はあっても使用制限がかかっていては同会が手も足も出ない。ただの利用できない物件になってしまうわけだ。利用できないだけではない、利用できないだけならいいのだが、所有している限り固定資産税がかかってくる。当たり前だが。
実はこの固定資産税が工藤会を圧迫しているらしく、使用制限がついてから年間約100万円程の固定資産税を滞納している。固定資産税の納付義務の時効は5年のため、北九州市は先日差押の手続きに入ったという。
敷地の境界線には厳重に有刺鉄線による鉄条網が施され、数台の監視カメラ、スポットライトが目を光らせる。
この物件の登記簿によると、この工藤会事務所の建物は1971年に建てられ、敷地面積1752平方メートル。土地建物共に工藤會トップで拘留中の野村悟が代表取締役を務める会社(有限会社ソーメイ興産)が所有している。
正面から見ても建物のあちこちに死角の無いように監視カメラを配置。往時の様子が伺えるな。
前面から見える、いかつい倉庫風の建物。右の本館と同じ意匠なのでしっかりとした鉄筋コンクリート造かと思いきや、横から見ると・・
手前の造形はハリボテで裏はいたって普通の倉庫の造り。工藤会はかつて武闘派として重武装していた過去があり、2010年頃には外国式の短機関銃や自動小銃など極めて殺傷能力の高い火器が押収された。さらに装填済みの対戦車ロケットランチャーなども保有していたという。この倉庫にもそんなものが大量に保管されていたのかもな。
倉庫手前には下層構成員が利用するのであろうか、簡易トイレまである。
建物右には霊廟もある。先代の霊を祭っているのだろうが、使用制限下にありお参りはできない。
北九州市は競売にかけ固定資産税の滞納分を補填すると考えているようだが、ただでさえ周りにパチ屋だらけのガラの悪い土地で、しかもそれが元工藤会の土地ならば一般人はまず落札しないだろうな。後で何されるかわからんしな。事実、工藤会関連の裁判では報復を恐れ出廷しない証人が多数いる。警察関連の施設位しか無理じゃないかな。
ただ、県警や行政初め一般市民の文字通り痛みを伴う浄化作戦によって、工藤会を弱体化させたのは良かったのかも知れん。もうすでに暴力団も高年齢化や新規の構成員の入団がなく既に斜陽なのかもしれない。
しかし、戦後間もない混乱時期は大陸からの無法者が蔓延らないように、任侠集団である彼らの役割という側面もあったわけで、悪には違いないが過去まで全てをひっくるめて、臭いものはポイ。というのもまた違うと思う。これを良い事に、これからさらに中華系や朝鮮系が増長し治安が悪化しないことを望むが・・
いつ無くなってもおかしくない施設なので、北九州に訪れた際は是非。ただし周りには関連施設もある為、前を通過するくらいにしといた方がいいかも。
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(2018)