【第二の】九州最後の炭鉱「池島」の現在を見る。〈池島炭鉱体験2〉【軍艦島】(3)

裏探訪取材班は、まずは坑夫のイメージを思い知るべく「池島炭鉱体験」に参加している。坑内は照明がありとても明るいと思ったが、ガイドがでは照明を落としてみます。と言いブレーカーを落とすと当然真っ暗。手元のヘッドライトを点灯させるが旧式のライトのため薄暗かった。こんな構内で8時間も労働をするとはなかなか重労働。恐れ入る。

坑内の温度は20℃。しかし湿度が結構高くおそらく90-100%ぐらいだろうか。換気してもこれくらいあるので人体に対しても、機材、計測器に対しても結構きついな。

これは地下の坑内の作業マップ。右上の緑で囲われたエリアが池島。そこから海底に向け斜坑が彫られているのが分かるだろう。海面下の水色の部位分が掘削エリア。ご覧になっている方は、池島の地下を掘っているイメージだろうが実際の作業場は海面下だ。

「本卸縦断面図」少し見えづらいかもしれないが、池島から斜めに鉱脈に向かって斜坑が掘られているのが分かると思う。中央左に見えるのが東京タワー。東京タワーは333mだが池島の最大深度約650!ざっと東京タワー2本分の深さに海底の大工場があった。残念ながら今は排水していないので水没している。

坑道の中の様子。無数のケーブルが張り巡らされ、完全な閉鎖空間。閉所恐怖症は完全に発狂してアウト(笑)あと自分がしっかりしてても、だれか一人がやらかしたら、最悪そこから奥の作業員は全員死亡。なんてこともあるよな。

坑道の最先端部のイメージ。イメージと言っても閉山後はここで海外からの研修生が実地訓練を行っていた。それゆえかなりのリアリティだ。

「ロードヘッダー」(本物)

これも実際に使われていた連絡の巡回版。メタンガスの量などを記載するところがある。一歩間違えればドカン。終了!

「大硬検出動作表示灯」掘り進める際、固い岩盤にぶち当たるとこのアラートが発報する。実際に鳴らしたがすごい音だ。労働者は実に嫌な音だったに違いない。

 

「ドラムカッター」の模擬運転もできる。この採炭機械の動力源は内燃機関は使えないため水圧で動作。奥のポールは油圧で岩盤の崩落を防いでいる。このカッターで1日約8000トンもの原炭を採掘していた。

実際の石炭の様子。黒々としている。

「削孔機」これもは圧縮空気で作動。取材班は実際に模擬動作もしたが当たり前ながらかなりの振動。絶対腱鞘炎になるな。穴をあけてダイナマイトを詰め発破する。

次回も坑内設備を紹介していきたい。

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(2018)