【閉館!?】「ユートピア加賀の郷」こと「観音温泉ホテル」の加賀大観音を空撮した!【現役!?】(6)

全国裏探訪取材班は、全6回に渡って石川県加賀市のDEEPスポット「ユートピア加賀の郷」こと「加賀温泉ホテル」もある「加賀寺」を見てきた。現在はユートピアランドといわれた遊園地は消滅してしまっているのだが、本山の加賀寺はまだ健在なんで引き続き最後まで見ていきましょうかね。

「世界一の梵鐘佛堂」

「梵鐘佛堂」

加賀大観音の足元には梵鐘佛堂という物件がある。この中にはどんなものがあるんでしょうか。

中に入ると巨大な金色の大梵鐘がありますよ。もしやこの鐘は純金なのかと思ったが、残念ながら純金ではなく合金製で金箔貼りのパチモノ。純金ではないが重さは350トンあり、直径5m、高さ10m。鐘では世界一のようなんですが実際はどうなんでしょうか。

「加賀三十三間堂」

世界一の鐘とやらを見た後は、次は三十三間堂ですか。一番知られている三十三間堂は京都にある1266年に建てられた国宝物件なんですけど、ここは”加賀”三十三間堂、1989年に建てられた物件だ。いろいろ能書きが書かれているんですけど、さっそく中へ。

うお!中に入るとこんな感じでかなりの数の千手観音像があるな。1,188体の高さ1.6mの像があって本家京都の三十三間堂を彷彿とさせる。

中央には高さ8mの中尊千手観音立像がある。1,188体の像はこの中央の像を両脇にそれぞれ594体安置してある。それにしても経費節減なのか、照明はほぼなく真っ暗なんストロボを焚いた写真が手元に回ってきたので掲載しておく。

しかも、ラブホのように片側の壁はミラーになっており、より空間の広がりを感じることができる。

そんな千手観音が1000体以上並ぶ荘厳な環境なんですけど、実はこの観音様取材班が見たところ、もちろん純金では無くて、さらに合金ですらなく、プラスティックの観音様でした。いやぁ~ありがたやありがたや。南無・・・

 

三十三間堂の一番奥には使われていない出入口があって階段が下に延びる。途中で雑木林のようになってしまっているんですけど、こっちは方角的にかつての遊園地ユートピアランドがあったほうなんですかね。

さらに三十三間堂を引き返すとこんな感じで、お釈迦様の一生をモチーフにした展示がありますね。その全長は40m(!)かつてはここでシンセサイザーによる音楽も上映されており、音と光で展示されていたのだとか。

現在はここも照明がほとんどなく開店休業状態だな。さて、最後のスポットへと足を運ぼう。

「瑠璃光殿入り口」

 

説明にはこうある「この瑠璃光殿は室内が3重吹き抜きで清水が流れる人工池泉の中心に全高17mの五重塔が金色燦然と吃立し堂内まわりの2層と3層には多数の仏像を奉安して水と音と光の交錯により神秘的、幻想的な立体曼荼羅の仏世界、すなわち偉大な宇宙空間の荘厳さを現代的に演出し、参拝者をしておのずと悟りの境地へ誘い、その心に大きなやすらぎを与えます。」現在下の池の水は抜かれ無人の空間に我々取材班だけ。この大きなやすらぎのご利益を独り占めできるのか。改めて思えばこれが500円の拝観料なら悪くないかもしれん。

さて「ユートピア加賀の郷」こと「観音温泉ホテル」のある「加賀寺」はいかがだっただろうか。ここはかつて大阪の実業家が、金儲けのために古よりこの地に謂れのある仏教の歴史を知るために造られた一大宗教テーマパークだった。そこには、観音様から、三十三間堂、五重塔、釣鐘、そして遊園地というまさにこの世の理想郷を体現した”ユートピア”だった。ただもちろん理想はあくまで理想であって現在はこのザマになってしまっている。

現在はある種の合法廃墟として北陸の雄として君臨するこの施設だ。現在は、写真の上部にも見えるように北陸本線加賀温泉駅が北陸新幹線の新駅として格上げされ、2022年末の開業に向け進められている。もしかして、新幹線も開通してユートピアは復活するのであろうか。

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(2021)