全国裏探訪取材班は、今回は富山県魚津市に来ている。魚津と言えば、富山湾の蜃気楼とかホタルイカとかが有名なんですけど、天然記念物の魚津埋没林が有名なんですよね。
「明治5(1872)年2月」〈石川県の歴史より加筆〉
さして、見どころも少ない魚津の町なんですけど、魚津の町って中世は加賀藩の支藩だった富山藩の要地だったんですよね。なので、明治維新になって廃藩置県があった際、ここには魚津を県庁所在地にした「新川県」が設置されたぐらい大都市だったとか。
「魚津駅」
正直、魚津市の規模を知っている人からすれば、え?あそこが県庁所在地だったの?え?マジ?って思うと思う。だってこんな田舎駅ですからねw
「魚津埋没林」
街の産業はそんな大したものはないんですけど、一応観光資源では蜃気楼とかホタルイカ、埋没林なんかがあるんですけど、蜃気楼とかホタルイカは季節性があるんで年中観光資源としては活かせない。活かせられるのは、この埋没林なんすかね。
「魚津漁業協同組合」
さて取材班は魚津の港の方にやってきましたよ。ここらへんにはその例の埋没林とかもあるんですけど、実はこの港町、例に漏れず魚津の盛り場もあったりするんですよね。
「魚津遊郭」
そこ取材班がやってきたのは埋没林から車で一分のここ。魚津遊郭跡だ。住所で言えば富山県魚津市火の宮町19あたりだろうか。
日本海に面する、魚津港から徒歩でも1分か2分くらい歩くとこんな感じで、神社が現れる。この神社が言わば魚津遊郭の玄関の役割をしている。
〈国土地理院から〉(上が北)
まずは地図からご覧いただこうか。この地図のちょうど中心に「田」に字型の縄張りがあるのがお分かりいただけるだろうか。その田の字型を東西にメインストリートが貫通しているような感じ。そのシンプルな構造は、ちょうどココとかに似てるかな。
「旭神社」
その神社は、旭神社っていうんですけど、その神社はこの田の字型の左側(西側)にあり、ちょうど港から遊郭へ行く場合必ず神社前を通る訳だ。
「魚津港」
魚津港は江戸時代には加賀藩が指定した重要港の一つで、北前船の寄港地でもあった為、この魚津港は現在まで栄えることが出来た。当然、そんな土地柄、荒くれの海の男たちを相手にする遊郭の出現はごく自然な流れだ。
「旭豊社」
この旭神社は別名旭豊社とも呼ばれている。この遊廓は一般的には魚津遊郭と言われるが現地民曰く、この魚津遊郭は旭新地と呼んでいた様だ。新地と言うと上方(大阪)の呼び方なんですけど、やはり大阪と北を行き来する関係上そういった呼び方が定着したのだろうか。
いやぁ、今回はなかなかマニアックな地区の遊廓裏探訪なんですけど、面白そうだな。次回はこの「旭新地」こと「魚津遊郭」の成り立ちも見て行きましょうかね。
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(2020)