【人間魚雷】無慈悲な「回天」の大神訓練基地を調査する【特攻兵器】(4)

全国裏探訪取材班は、大分県日出町に来ている。ここには75年以上前に特攻隊の魚雷版、人間魚雷「回天」の訓練基地があった場所だ。前回から引き続き回天神社境内を調査している。

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「回天のハッチは狭し雲の峰」

雲の峰は季語で夏の雲、つまり積乱雲を意味する。捉え方は様々だろうが、ハッチが閉まるとそこはもう死を意味したとも捉えることもできるし、覚悟を決めた、仲間に会えるとも感じ取れる。搭乗した人間にしかわからない恐怖と覚悟がこの句から感じ取れるのはおわかりいただけただろうか。

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回天神社右横には実際に戦後引き上げられた「九三式魚雷後部」と「回天(三分の一の模型)」が奉納されていた。一度閉まったハッチから脱出不能で、突撃後バラバラとなって今も引き上げされていないこういった部品が海底に眠ることを不憫に感じる。

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説明欄の「操舵機」「発停装置」「燃焼器推進軸受」がこの神社の神器となっている。どれも人間魚雷回天特有の部品であり、これがなければただの人がくっついた魚雷でしかないため、回天神社の神器になったことを改めて痛感する次第である。

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回天神社の境内からは別府湾が見渡せた。左側は先程回天の実寸大模型が展示されていた回天記念公園である。写真奥は大分市である。訓練中どんな想いでこの風景を見たのか・・

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地図を見てお分かりだが、大神基地は非常に大規模な基地であった。それもそのはず、実はこの基地は元々、回天の為の基地として建設されたわけではなく、大和級の戦艦建設の為の基地として最初稼動予定であったのだ。今では遺跡はほとんど現存するものはないが、倉庫壕を訪ねてみることにした。

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非常に険しい道を進む。写真ではまだ道があるが、どんどん進むにつれて雑草が生い茂り、道が無くなっていった。どうやら人もほとんど踏み込んでいないようだ。

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途中民家?軍の施設?の跡もあったが、既に崩壊しており、何なのかは今となっては不明。

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しばらくすると、防空壕らしく穴を見つけた。やはり雑草の茂り具合から人が踏み込んだ形跡はなく、静けさがあたり一面を覆う。

 

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どうやらこれが倉庫壕のようだ。取材班は予め近隣住民に許可を取り、予め準備しておいた万全の体制で突き進んだ。こういったところは何が出てくるかわからないため、基本的に入らないのが得策である。

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別の倉庫の利用をしていたようだ・・・コンクリートの打設は入り口だけで、後は打設などされていないが、かなり背丈の高いトンネルだった。

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先に進んでみる。地図では結構深いトンネルであるような記述になっていたが、ハンドライトなどでは先は容易に見えないほど深いトンネルである。

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歩くこと5分ようやく先が見えた。先には今のものであろうタイヤの山があった。不法投棄の場所で利用されていた・・・左側には道があったので、引き続き進んでみる。

 

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地図にあった通り、倉庫壕はこのように中は迷路になっていて、かなりの物資が外から見えにくい形で保管できていたようである。

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しかしながら、これ以上先は崩壊の危険性が高かった。なに大小細かく内供が分かれている。取材中たくさんのコウモリが出現しこの壕を後にした。次回最終話は司令部跡なんかを見て行こうとおもう。

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(2020)