全国裏探訪取材班は青函トンネル内にある世界初の海底駅「竜飛海底駅」に来ている。
この海底トンネルの竜飛海底駅(現竜飛定点)は非常時の際に車両の消火や、乗客の避難に役立つことは前回紹介させていただいた。今回は避難所その他設備を見て行く。
海底トンネルは湧水を排水しなくてはトンネル内が水浸しとなり最後は水没してしまう。浸水する水の量は平時で毎分20t。それを排水するため、このような「ポンプ設備」がトンネル内に3所設けられている。
プラットフォームを降り避難所方面に歩いてゆくと、避難所への重厚な扉がある。
竜飛海底駅を降り避難所周辺は「竜飛海底ワールド」として整備されていた。
「青函トンネル 竜飛定点 海面下140米」文字通り水面より140M地下に来ている。
海面下に来た取材班のひとりは、体に少々違和感を感じるスタッフがいた、具体的な違和感は分からないが、おそらく“気圧”による影響かもしれない。日本での地上平均の大気圧は約1013hPa、だがそこから100m地下に行くごとに12hPaずつ圧縮されていく。すると計算上ここ海面下140mは1000hPaを下回る形となり台風が来ているぐらいの環境になるようだ。
気圧に敏感の方もつらいかも知れない。
竜飛定点の「一等水準点」
また青函トンネル内は気温が摂氏20±1℃程度で、常時湿度が100パーセントにてほぼ一定。しかも塩分が含まれる場合があるため余計にたちが悪い。現に坑内作業員が使うヘッドライトなど機器類もすぐに結露してしまい、故障してしまうと聞いた。そういえば避難所に展示されている表示ポスターなどにはすべて額縁に入れられ、紙だけで掲示されているものなど一つもないことに気付く。
まぁ額縁に入れていても結露まみれで認識できないものが多々ありましたが・・・(笑)
こちらが「避難所」多数の乗客が待機するベンチや、トイレが整備されている。
このトイレは海面下のため水洗ではない。年間の維持費がかなり必要らしい。
なお、地面にあるレール跡のようなものは片方(左)は埋められ、もう片方(右)は排水溝代わりに使っているという。
竜飛海底ワールドとして整備される避難所周辺だが、展示物がズタボロ・・湧水に含まれる多量の塩分が金属を腐食させてしまう。
「青函トンネルジオラマ」ズタボロではあるが大体のイメージは掴める。
「竜宮水族館」かつては魚が入っていたのだろうか・・
海面下140mの「公衆電話」。日本で一番低いところにある公衆電話だ。しかも、いまどきピンク公衆電話とはなかなかレアw
壁は吹き付けて固まるコンクリートが採用されている。ただ表面を触ってみると意外と脆い。
次回は青函トンネルの簡単な歴史を案内板と共に見て行く。