【銅山と】新居浜の「泉池町」赤線跡を探索する【工業の町】(3)

全国裏探訪取材班は、中世より銅山で栄えた新居浜に来ている。近代になり重工業が盛んになった同地なんですけど、例に漏れず「泉池町」という赤線跡があるので見て行きたいと思う。

「泉池町 6」

さて今回も前回に引き続き新居浜市泉池町を見て行く。ここは銅山に重工業に男臭い街なんで、スナック跡やらかつての赤線の残骸を今に残す。

1955年(昭和36年)発刊の全国女性街ガイドにはこのように書かれている。「新居浜・西条 (略) 酌婦の方は隣の西条市を加えると八百名の大人数。名にし負う住友大国だから、全部が厚生施設用。(続)」

「関西から大半が輸入されている。昔は新居浜小女郎といって、味のあったもので、名残として「小女郎アメ」が名物になっている。(略)」

「住友化学株式会社愛媛工場」

この60年以上前の全国女性街ガイドにも記載されている、住友王国とは今でも健在で、今も瀬戸内海沿いには住友化学の工場が広がっている。

それにしても、全国女性街ガイドに記載される場所だけあってオンボロの往時の名残が今も残っている。

この斜めについたドアなんかもいい味出してんですよね。四角いステンドグラスの窓に、アーチ窓のコンビ。これも素晴らしい。

これはエイブルの看板看板が貼られているので、売り物件に違いないが、これもアーチの入口に対し、直角にドアが取り付けられている怪しいパターン。

 

中を覗いてみると、オンボロのバーと言った感じか。当然もう営業をして居ないようで外されたエアコンなんかが無造作に置かれていた。

アーチっぽい意匠が続いてきたが、最後もアーチ窓。ほんと怪しさ満点すぎるぞ。この地区。

そんな、かつての繁華街に突然現れる5階建てのビル。これは何かの事務所だったのか。飲み屋ビルじゃないっぽいんですけどね。

さて、まだまだありますよ。この民家でも商店でもないっぽい螺旋階段が特徴的な物件。近づいて見よう。

 

「pomponRouge ぽんぽん ルージュ」

この物件の名前は、ぽんぽんルージュ。いかにも80年代の飲み屋の名前が香ばしい。あと、看板も錆びだらけで香ばしい。

下には看板も残されていた。そこには「オールド」や「リザーブ」などサントリーの伝統的な酒が並ぶ。そういや昭和には、平社員は角、係長はオールド、課長はリザーブ、部長はローヤルなんていうアホみたいなヒエラルキーがあったっけ?

で、ぽんぽんルージュの玄関の上を見上げるとこれまた昭和感丸出しのミラー&裸電球の意匠が。マジで当時は良い時代だったんだな。まぁ、あの時代アップデート怠って遊んだんで今ジリ貧の二ホンですけど。

「女性スタッフ募集」

 

ぽんぽんルージュの側面はこんな感じ、1階が店舗で2階が女のヤサになってたんでしょうかね。全国女性街ガイドでも女を“輸入”と表現していたぐらいなんで、当時の女はモノ扱いされていたんじゃないですかね。

んで、今は2階の窓の隙間から猫が出入りし、メス猫の繁殖地になっている感じでしたよ。

新居浜泉池町はまだまだ見どころがあるんで、次回も見て行きましょうかね。

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(2020)