全国裏探訪取材班は、幻の遊園地「オタモイ遊園地」を裏探訪している。前回よりオタモイ遊園地で一番の難関の西側エリアを探索している。そんな西側エリアでもオタモイ遊園地の一番のアイコン「龍宮閣」を見て行こうとしましょうかね。
こちらが崖の中央部分だ。ここは現在遊歩道が海に突き出した感じになっているが、実はここに龍宮閣が建っていたところだ。
こちらが西側から別角度からの様子だ。本当にこんな所に物件が建っていたのか。今では考えられんな。写真の上中央左の遊歩道にトンネルが見えるな・・・
「オタモイ遊園地龍宮閣」
で、この古写真は上のトンネルの中から覗いた龍宮閣の様子ではないか。崖の上に3層の龍宮閣だ。すごいな。
「當園の白眉 龍宮閣 海抜百五十餘尺の崖上に建つ朱塗の三層楼北海独特な未完成の美を持つ風景に臨んでの一盞は又格別、當閣での宴會は五十人様まで」
これが当時の資料か。確かになかなかの美意識を持つ物件だな。今現在この断崖絶壁に建てても凄いと思うな。前述の弁天食堂が大衆向けなら、こちらは高級路線の料亭か何かだったのだろうか。子供たちは遊ばせ、壮年はこの龍宮閣でしっぽり一杯やっていたのだろうか。
そんな風光明媚な當園の白眉、龍宮閣はだったのだが1933年(昭和 8年)着工、翌1934年(昭和 9年)に竣工した。戦中は休業状態だったが戦後に再開した。その束の間の1952年(昭和27年)5月10日に、まさかの龍宮閣は火災が発生。
賢明な消火活動を行ったもののこの断崖絶壁に消防車は入ってくることが出来ず、消防法も厳格に運用されていない当時、人々は焼け落ちる龍宮閣を指をくわえて見るしかなかったのだという。現在はこのように絶壁の法面に組石が何個も残っているだけとなっている。
「附近遊覧」
これが当時の夏場の様子だろうか。海水浴客が溢れていた様子が克明に記録されていた。写真からは数百人は遊んで居そうな光景だな。決して高解像度ではないがみんな楽しそうだ。奥には龍宮閣も鎮座してるし。
こちらは上の古写真と同じ場所。別角度からの空撮にはなるが、状況はお分かりいただけるだろうと思う。現在は半世紀以上も放置プレイなんで荒れ果ててしまってるな。だいぶ緑が海岸沿いまで進出してきてるし・・
かつて、小樽市民が海辺で遊んでいたところも現在はかなり水深も深い感じだな。もうここは二度と人が集まることは無いのだろうな。
大体の「オタモイ遊園地」のディティールがお分かりいただけただろうか。次回最終回は残る物件やオブジェクトを見て行きましょうかね。あ、あと、なんでここオタモイ海岸が心霊スポットや悲恋スポットなどと呼ばれるのかを解説していきますよ。
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(2020)