全国裏探訪取材班は、「中村遊廓」の南側の入口「大門」に来ている。今回も前回からの続きを見て行きますよ。
県道68号線、通称太閤通りには大門と言う名の交差点があり、かつてを偲ばすように「大門」の看板が取り付けられている。
「喫茶 ツヅキ」
大門の入口にある喫茶店の看板には当時の写真も展示されていた。なおこの喫茶店は名古屋でもかなり有名な喫茶店で名古屋名物モーニングとかパフェがボリューム満点だという。あとカフェオレを頼んだ方がいい。とK氏が教えてくれた。
「山本屋本店 大門本店」
ちなみに名古屋と言えば他に思い浮かぶのがみそ煮込みうどん。そのみそ煮込みうどんでも一番の老舗と言えば山本屋に違いはないだろう。栄とか百貨店とか名古屋駅と名古屋を中心に十数店舗店を構えている。
「味噌煮込みうどん」
取材班はこの煮込みうどんで昼食をとることに。この山本屋の創業はこの賑町で1907年(明治40年)なのだという。明治40年と言えばこの地に遊郭が移転してくる前の事だ。という事はこの山本屋は中村遊廓の運命と並行してきたわけだ。かつても登楼前に腹ごしらえしていたに違いない。
さて、腹もいっぱいになったところで徘徊を再開していこうか。この道は中村遊廓の中央を東西に渡している筋だ。
取材班は賑町の通りを西に進んで行く。この辺はかつての遊廓の面影はない。
「きしめん 山宗」
みそ煮込みうどんの老舗がある賑町界隈だが、きしめんの看板もあったり。所々名古屋の風情を感じることができる。
「賑支」
「にぎわい食房 清風」
ここが賑町の西側部分、言い換えれば中村遊廓の南西の角という事になる。和食料理屋もにぎわいと賑町からとっているのか。
もちろん、外側から遊郭の中の通りを見られないように斜めに道が付いている。この四隅に張り出した路地は言うまでもなく中村遊廓の特徴だ。
「名楽町三丁目」
この中村遊廓は別名「名楽園」と言ったそうだ。この中京地区にはそんな“○○園”と付く遊廓跡や旧赤線が数多くある。跡えば西日本一のソープ街と言われるココとか、その近くの青線私娼街と言われるココなどがそれだ。とまぁそんなわけで隣町が名楽町と付くには、かつてここが名楽園と呼ばれていたことに関係あるに違いない。
「陽明荘」
中村遊廓の南西に達した取材班は、その近辺の路地をさらに歩き始めて行く。いかにもプアマンが棲んでいそうな物件が彼方此方に点在している。名楽と名は付くが、正直生活は楽じゃなさそうなんですよね。
この物件なんかもいかにもやばそうなんですけど、玄関の前にそっと立って聞き耳を立てるとラジオの声が聞こえるんですよね。まだ主は居るという事か。にしてもピースボートのポスターが貼られているのは香ばしい。
「ソープ LAND」
そうこうしていると、ブラジル、FUKUOKAと2軒ソープが並ぶ中村遊廓の中心地へ戻ってきましたよ。これでやっと中村遊廓の南半分を見てきたという訳か。
さて、次回からは「中村遊廓」の北半分を見て行きましょうかね。
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(2020)