全国裏探訪取材班は、北海道空知地方の岩見沢市にあった「三条遊郭」跡に来ている。そのかつて遊郭だった場所には現在「三条小路」という怪しいスナック街があったのでそれを見て行きましょう。
「三条小路」
かつて遊郭だった場所は昭和初期に廃止されたわけだが、その後もそれを引き継ぐべくこんな路地裏スナック横丁が出来たわけか。傾いた渡し看板なんか最高にいいですねぇ。
傾いた渡し看板にはスナック・和風すなっく・SNACK・居酒屋・酒房までいろんな店の屋号が書かれている。よほど流動性があるのか、札の改廃もすぐにできる構造に成って居るんですね。
中に立ち入るとこんな感じ。2階部分がせり出しておりいかにも密度の濃厚な男スポットたちの盛り場と言った感じだろうか。
「スナック紫苑」
「スナック ロード」
「和風すなっく ニュー ハナヨ」
「スナック キャロル」「スナック リング 環」
渡し看板のに並ぶ無機質な屋号札を見た時は、単純で面白みのないスナック街なのかもと思ったが、実際オリジナルの個々の店を見て行くとそれぞれ特徴がありおもしろい。
全ての物件の2階部分がせり出しており、外側に電線が露出していたり、窓サッシが無かったり・・DIY感満点なんですよね。
こちらがその、三条小路の裏側。どうですかこれ。棟が別々なんですけどそれぞれ別の方向に傾いており、絶妙なバランスで横丁を形成しているのがお分かりいただけるだろうか。ズタボロだなw
「キャサリン」
「法令により午後十一時以降 一八歳未満の方はお客として 出入りすることをお断り致します」
この文面では“お客として”出入りできないとか回りくどいい回しになってんな。ママの14の娘が店員として接客するのはいいんですかね。古い昔の映画とかにはそんな描写もあったりしますが。
「SNACK 緑」
ここは店の看板が取り外されてんな。完全に死んでるのか・・・と思ったが・・
「十八歳未満の方の入店は 堅くお断り致します」
ここにも取り外された看板の上には、こんな銘板も残っていましたよ。最近までイカガワシイ営業をしていたんですかね。
ちなみに全国遊郭案内の記載にはこうある「店は寫眞店、娼妓は居稼ぎ制で、遊興は東京式廻し制、甲は本部屋で四圓二十銭 乙は廻し部屋がさ三圓、何れも臺の物が附いて来る。妓樓は、曙樓、榮樓、喜笑樓、豊水樓、入丸樓、一二三樓、の六軒。」(終)という。
この三条小路は途中で広い駐車場になっており、殺風景な景色となる。唯一のベネフィットと言えば、この小路の断面が観察できるということか。
駐車場側から、スナックのママと思しき70歳くらいのババアがあるスナックへ消えて行きましたよ。まだ現役でやってはいるようだ。
「必ず戸をしめろ」
こんな注意書きを裏腹に扉が閉められていないんですよね。これも北海道クオリティか。
「光商会 ☎24-0096」
さて、三条遊郭跡の三条小路を通り抜けた取材班だが、界隈には香ばしい街並みが。早速左右対称の屋号にキムチの専門店。いろいろ突っ込みどころ満載な店だが朝鮮文化ってこんな所にも進出してるんですね。
「焼肉 韓国料理」
っと、油断していたらここにも朝鮮料理ですか・・僻地にも居るんだな奴ら。
「ミートしみず」
その近辺には、焼肉への肉の供給源でもある肉屋がありますね。キジや馬肉から結構際どい臓物系まで何でもありだな。所変われば品代る。
「北西会館」
さて岩見沢市の「三条遊郭」跡は如何だっただろうか。やはり炭鉱の町だけあって流石、遊郭などの盛り場も歴史があり男臭い縄張りだったのは確かだ。繁華街からの帰り道にも寂れた飲み屋ビルがあったり・・
できれば元町にあった「岩見澤町遊廓」も見に行きたかったところだが日没まで時間がないし汽車の時間もあるので諦めよう。後ろ髪を引かれつつ、機会があれば再訪することを誓い取材班は汽車に飛び乗った。
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(2019)