全国裏探訪取材班は、成田空港の誘導路のど真ん中にある「横堀鉄塔」に潜入せんと1Km弱の誰も居ない孤立した道を走ってきた。さてその先にはどんな物件があるのだろうか。
1日に数名しか通らないであろう壁に囲まれた道路をやってきた。
「横堀鉄塔」
取材班がまず目にしたのは、竹やぶの中に細い鉄骨で組まれた櫓だ。これが今回紹介する三里塚闘争の物件。空港誘導路で言えばC誘導路の脇に存在するこの物件は鉄塔周辺の空港敷地にはフェンスで覆われており、航空マニアなどからは像の檻と呼ばれていたりもする。
竹などの雑木林のゴミが誘導路に進入しないようにネットが張られている。
この鉄塔は、熱田派の団結小屋として「案山子亭」と同じ敷地に建てられた物件だ。かつてはこの鉄塔は現在の高さよりもさらに高く鉄塔が組まれていた。
しかし、見ての通り、上部の鉄板などが長年の腐食によって劣化が急速に進み倒壊の可能性があるとして、近年旧熱田派が鉄塔の上部を撤去した。
通路は鉄塔の敷地を“9”の字型に一周できるような配置をしており、取材班は家主に話を聞くべく訪ねることにした。
藪の間からは、民家らしき物件を見ることができる。飛行機のエンジン音以外には何も聞こえない。ある種の静寂があった。
「案山子亭」
鉄塔の裏側にある案山子亭と言う物件。別名横堀団結小屋というらしい。
裏探訪取材班が取材を試みるも、だれも居ない感じだったので退散することに。ただし今でもポストが配置されて居たり水道があったり物件自体は廃墟では無い様だった。
なぜか物件の端には信楽焼の狸の置物があったり、脚立が放置されてあったり。ちなみにこの敷地には三里塚闘争を決行した活動家の墓などがあったり色々因縁付きの土地になっていることは間違いない様だ。
そうこう取材をしていると、金網の向こうに空港側の警備員と思しき人物が取材班をたまに覗き監視している。取材班も反射的にカメラを構えるとその年配の警備員は「撮るな!」と言ってくる。もしかすると、取材班も反対派の左翼だとでも思われたのだろうか。意外に闇が深そうだ。
そうそう、後忘れてはならないのが、この鉄塔内には彫刻家の金城実が制作した「抗議する農民」という像があるはずなのだが、あいにく深い藪に紛れ確認が出来なかった。木の根ペンションの音楽イベントと言い、彫刻家の作品と言い、日本では何かしらの表現者というのはやはり左巻きが多いんだな。
まぁ取り敢えず長居してめんどくさいこと言われるのも鬱陶しいのでこの辺で退散しますかね。
次回も、三里塚闘争の現場は続きますよ。
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(2019)