全国裏探訪取材班は、廃墟同然のバラック飲み屋街「第三新興街」に足を踏み入れている。前回取材班は第三新興街の中央であるクランクのある場所まで来た。そこは平日の真昼間にも関わらず暗く静まり返り湿気が多く、AMラジオが流れているという陰気な雰囲気が取材班にのしかかる。夜になればことさらに淫猥になるのは容易に想像がつく。
路地裏のアスファルトの両脇には苔が生え始め、濡れたしめじのような明らかにネガティブな空間。しかも1階に比べ2階や3階がせり出している造りなので輪をかけて圧迫感を増幅。
「おかあさん」「サロン ロマン」「富美子」
ここには故郷を偲ぶかのようなフレーズが並ぶな。電灯も付いているんでやってるんですかね。おかあさんって・・もしここへ来る客が50だと仮定したら、そのおかあさんは80前になんぞ。どんな“ママ”なのかは気になるところだ。
「富美子」
やはりここもかなり店舗への出入り口が低いな。これもう一度言いますけど、普通に一眼レフを構えた高さですよ・・
「リリアン」
これはスナックだろうか。または、サロンだろうか。
「新月食堂」
草臥れたスナックやサロンだけかと思いきや、北側の路地には新月食堂と言う純粋なめし屋もある。青函連絡船があるころは大そう賑わっていたのだろうが、現在はこの通り閉店後の余生を送る。
「さなえ」
一見、古そうに見えるこの屋も実は左下にある「さなえ」と言う行燈は取り付けて間もないほど綺麗だった。ここは夜来たら営業中かもしれん。お、室内からはテレビの音が・・
「スナック ひろみ」
「青森県料理飲食喫茶業 組合連合会会員之證」
で、青森の事情通によるとこの魔界「ダイサン」こと「第三新興街」では夜な夜な秘めた“商売”が今でも続いているらしく・・詳しくは夜ここを訪れて探訪するしかないな。
「第三新興街組合地区防犯協会詰所」
軒が崩れ落ち、もう明らかに寿命を迎えようとしている物件にはなにやら、この魔界バラック酒場群を取り仕切る詰所が存在した。非合法な事やってる疑いが濃いのに防犯とかwなかなかのギャグをかませてくれます。
「野づる」
「第三新興街」
取材班は西側の出入り口までやってきた。そして全体感はこんな感じだ。
西側出入り口から、青森駅方面に回り込むとこの通り。3階、2階、3階、2階とバラックが連なっているのが分かるだろう。それにしてもトタンが多いのも北国ゆえか。背後には青色の大きなパチ屋。この辺が戦後どうなっていたのかは想像が付きますね・・
明るい時間帯のビジュアルは大体こんな感じ、次回夜の風景も見て行こうか。実はこの街。夜が“本番”だ。
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(2013)