【近未来の】原爆スラム後の巨大団地「市営基町高層アパート」と物件内部も見に行く【コア】(5)

 

全国裏探訪取材班は、「市営基町アパート」に来ているのだが、前回までは低層アパート群を見て来た。今回からはメイン物件「市営基町高層アパート」を見て行こう。

「市営基町高層アパート」(GoogleMapから)

この市営基町高層アパートの設計は建築家大高正人率いる大高建築設計事務所。敷地面積81100平方メートル、住居部建築面積11960平方メートル、総戸数約2800戸となる。最高部64m。

着工は1969年(昭和44年)、竣工は1978年(昭和53年)。

この高層棟は前回紹介した市営中層アパート17棟に続く番号の割り当てだ。18棟が上の参考画像の赤色部分、19棟が青色部分、20棟が緑色の建物になる。水色の1~17棟までに比べ18,19,20棟は巨大なのが分かるだろう。

基本的に1階の構造は解放されており、駐車場になっていることが分かる。

これだけ巨大建築になると地盤である地上部も平坦ではないので1階部分で調整るることで、2階以上のつながりを担保しているのだろう。

エレベーター部。非常に独特な構造なのがここを見てもお分かりいただけるだろうか。この規模と独特な構造からDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築にも選ばれている。

ただ完成からある程度月日が経っていることもあり、少しばかり無機質な巨大団地にも見えなくはないのだが。

 

この市営基町高層アパートは1棟が巨大すぎるため、エレベーターごとに“コア”と言う単位で区切られている。

1階のエレベーターホール。基本的には1階には壁がなく、柱のみで2階以上の構造物を支えている。

躯体の構造は地中構造は鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、基礎奇数階は鉄筋コンクリート(RC造)、偶数階は鉄骨造(S造)となる。この複雑な構造形態を見ても特殊建築と言うのは容易に想像できるだろう。

世帯数がかなり多い為、エレベーターホールの郵便受けもかなりの量があるな。ちなみに各エレベーターホール毎に郵便受けがある。つまりこれが1コア分と言うことだ。

 

「入居者表示板」

次回はこの市営基町高層アパートの2階以上へ行ってみよう。そこで少し詳細な構造を見て行こうとしよう。

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(2019)