全国裏探訪取材班は、少し前議論を読んだいわゆる「赤ちゃんポスト」を訪れているわけだが、外観の建物を見る限り悲壮感はそうないな。むしろ明るい雰囲気。
「マリア館」
今はここに例のポストがあるようだ。
「マリア館銘板」
基本的にはキリスト系の産婦人科メインの病院のようだ。マリア様も大事そうに子供を抱いている。
ここに赤ちゃんポストが設置されたのは2007年5月。それから10年ほどだが、2018年5月現在で137人の赤ちゃんがこのポストに放り込まれたらしい。我が子をポイポイとポストに放り込むなどどうかしているが、いろいろなDEEPな事情もあるんだろうな。
「こうのとりのゆりかご」アプローチ
取材班はそうこうしているうちに、ポストへの入り口を発見。周りを気にせず取材班は入ってゆく。
赤ちゃんポスト“ゾーン”に入ると、目隠しの植栽が高くプライバシーが保護されるようになっている。なるほど。
今から赤子を捨てに行くわけではないが“先客”がいるのでは。と心配しながらアプローチを進む。
取材班の心配は杞憂だったようだ。誰もいない。といっても、年間10人以上保護されているので、一ヶ月一人ペース。遭遇率は意外と高いかもしれない。
「妊娠・出産・養育で悩んでいるあなたへ・・ まずはご相談ください 秘密は守ります」
ポストの手前にはこのような、子を捨てに来た親に対して決断を審判するかのような窓口。なんだか東尋坊の公衆電話のような書き方だ。
最後のポスト前には、やはりマリヤ様が子供を抱っこしている。親の精神的負担を軽くする働きがあるのか・・もちろんポストの向こうにはプライバシーに配慮された監視カメラもある。赤ちゃんは映るが、親は映らない仕様のようだ。
ここまで来ている時点で厳しいお思うが、再三にわたって、子供祖捨てる母へアプローチの文言が書かれている。親の所在地は熊本はもとより、九州以外も多いようで、関西や関東からくる親もいるという。と言っても預けられるのは赤ちゃん(新生児)までだが、かなりの割合で1歳児以上もいるようだ。中には3歳児をこの大きさのドアで“かくれんぼ”と称して押し入れたケースもあたようだ。預けられる子供も健常な赤ちゃんではない障害児の割合も1割ほどいるようで、色々考えさせられる。
「こうのとりのよりかご」
預けるときはコインロッカーほどの大きさのドアを開けて子供を入れる事となる。中はベッドが置かれ赤ちゃんの生存に適した環境になっており手紙も置いてあるららしい。しかし、開けたら最後、防犯のためこのドアは二度と開かないようになっている。考え直して引き取ることもできるが、ポストに入れる前に、事前に問い合わせが必要な様だ。
以上、日本に唯一の赤ちゃんポスト。慈愛に恵まれた慈恵病院だった。
#熊本市 #宗教 #お金 #貧困
(2018)