【リアル】一般人は寄せ付けない!西成の中心「あいりん労働福祉センター」へ潜入する!【世紀末】(3)

全国裏探訪取材班は 「あいりん労働福祉センター」の取材を続けている。
通称“センター”と呼ばれるその場所はまさに、リアル世紀末状態。第3回である今回はさらに掘り下げて見て行くことにする。
 「日雇労働者の皆さん! 健康保険手帳に「健康保険印紙」を必ず貼ってもらいましょう。」
日雇い労働者であっても、当然健康保険への加入が認められており、通常のような月払いの方式ではなく日雇いで従事した際は手帳に印紙を貼ってもらうシステムとなる。
“センター”をくまなく歩きまわる。
 館内は暗く、時々聞こえる酔っ払いの叫び声、荒廃した精神病院のような雰囲気。常人は耐えられないかも・・
 3階の奥には囲碁将棋コーナー。壁はヤニで真っ茶色に焼け、盗難防止だろうか、壁に設置されている時計に鍵がついているのには笑った。w
 囲碁将棋コーナー以外で遊びに興じる人々。小銭のやり取りが行われている。恐らくカケだろうか。
 3階便所の前はとても臭い。大阪の繁華街のドブのにおいを30倍にした感じだ。そこに干される洗濯物は生乾きで、不衛生極まりない。奥のア阿倍野ハルカスと対照的に映る。
 こちらは精神病院のような鉄格子にさらに鳩の糞が大量にある。そこには同様に生乾きの洗濯物が干されていた。やばいな。
 見ての通り、消防器具も手垢まみれになっているのだが、注目するのはそこではない。
びっしりと壁に掲示された健康への注意書きである。
 
 いまどき「結核」だ。結核といえば現代は撲滅された過去の病気。と思われがちだが、西成、とりわけここあいりん地区ではそうではない。
最新の調査によると、あいりん地区の人口10万人あたりの結核発症者数は全国平均の約28倍にあたる510人にいる。
現代において、この数字半端ではない。全世界の国別罹患率で最も深刻な状況にあるアフリカ諸国と同水準にらしい。
 不衛生極まりない環境に、稼いでもろく食事をせず、酒ばかり飲んでいては抵抗力をなくした弱った体に病原菌が入り結核も発症してしまうだろう。
この記事を読んでいる読者はもう伝わっているだろうが、写真のような暗い環境だ。暗くネガティブな思考になってしまう。このような自身が置かれた環境に絶望し、正しい知識を得られていないまま結核を発症。最後は“行き倒れ”となる。
いろいろ考えさせられるが、これが今の日本の現実である。
本当に生きるか死ぬかリアル世紀末状態だ。
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(2017)