全国裏探訪取材班は関門海峡本州側、火の山公園に来ている。火の山山頂火の山公園には火の山ロープウェイや火の山パークウェイで自家用車にて上がってこられる。
ここからは、関門橋や海峡最狭部「早鞆の瀬戸」を見下ろすことができる。
「火の山展望台」夕方とあり人は少なくじっくりと探索することができた。
関門海峡対岸のめかり付近から火の山展望台を望む。
この火の山展望台は“菊竹清訓”設計、1973年(昭和48年)に建てられた。
変わった建物マニアならば、菊竹清訓と聞けばピンとくると思う。
ソフィテル東京(現存せず)昔上の不忍池にこのような建物があったのを覚えている人もいるだろう。これを設計したのも菊竹清訓だ。
橋形になったアプローチ。
菊竹清訓は日本を代表する建築家。1928年(昭和3年)-2011年没。1960年代からは建築と都市の新陳代謝、メタボリズムを黒川紀章らと提唱。1970年(昭和45年)大阪万博でのエキスポタワーなど特異な建築物が多い。この火の山展望台もその一つだ。
建物上部は四角形■で下層部が円形●の二層となる。下層の円形部が回転展望レストランとなっている。
入館するとお土産屋がある。開店時間にも関わらず館内は暗い。
設計の都合なのか四角形の上層階も館内は円形ベースとなる。
上層階はの展望デッキは大きな柱がなく、西から東まで180度以上のパノラマで風景が途切れなく見られる。おそらく中央の大きな丸い躯体が柱となり天井も支える格好だ。さすが菊竹清訓氏なかなか合理的な設計だ。
人気が少ないためか、この建物に感動してか、アベックはここぞとばかりに何かしている(笑)
さて肝心の回転展望レストランへ下りて行く。やはり通路にはアールがある。
一般的なメニュー。ムコウからくる人間も多いため朝鮮語表記もある。
レストランは営業時間外だった。写真ではわかりにくいが、窓一枚一枚にそれぞれすべて少しづつ角度がつけられており、ドーナツ状◎の空間になっている。
それにしても椅子のデザインがとても古い・・
回転レストランなので当然客席床は動く。
グレー(手前・固定)と白色(奥・回転する)の隙間にはゴムパッキン(黒帯)が配置されている。動作速度は1回転/毎時なのでディナーを食べながら関門の風景360度楽しめる。
グレー(手前・固定)と白色(奥・回転する)の隙間にはゴムパッキン(黒帯)が配置されている。動作速度は1回転/毎時なのでディナーを食べながら関門の風景360度楽しめる。
営業時間外なので動作していないのがとても残念だ。
昭和にはたくさんあったが、現在は回転展望台、しかもレストランはほぼないだろう。
いつ営業が終了するかもしれないので、早く訪れておくべきだろう。
#下関市 #これはすごい #特殊建築 #芸術
(2016/12)