全国裏探訪取材班は、熱心な読者からの依頼により、福岡県福岡市に来ている。男女のドラマが激しい夜の街、中州からほど近いとある場所に奇妙な宿があるので、調べてほしいと熱心な読者からの要望により、この地を念入りに調査している。
「船越内科医院」
やはり周辺を歩いてみると、こういった風俗があった後には裏探訪の読者はもうお気づきだろうが、必ずといっていいほど病院は必ず存在する。なぜなのかはお察しいただきたい。
「中央警察署春吉交番」
もちろん交番も存在する。無論飲み屋街に近かったり、この当たりはお水のお姉さん達の寝床という意味でも、トラブルが集まりやすい地区であったりする。赤線だった土地だしね。
改めて昼に歩いてみることにした。裏探訪の読者にもお勧めなのだが、繁華街は夜歩いたからといって全ての情報が得られるわけではない。逆に昼を歩くとまた違った情報を得られたり、発見することがある。それは昼から夜、逆もしかりである。
改めて昼間に取材をすると、こう景色やバックの背景もより当時の面影が強く出てくるように感じないだろうか。
夜ではなかなか気づけなかったが、ここも恐らくお店ないし、何かしらの商いをしていたであろう当時の面影が出ていた。今ではどうもアパートで男性が出ていった。
こうして広角で時間帯を変えて見ると、時代が近しい建物なのか、そうでないのかといった情報も一目瞭然である。やはり個人商店のような小さなお店が軒を連ねていたようだ。
ぐるっと回ってみると、新しい建物にも不思議な点に気づく。何も古い建物ばかりが、この土地の情報を教えてくれるわけではない。この辺の集合住宅つまりマンションやアパートの1階は必ずといっていいほど、格子状の柵が徹底されてある。治安が良くないのか。
やはり写真右手前も同じように料亭である。左側はバーや高級な食事処といったものに建て替わっている。ただ画面中央より少し左の建物に注目していただきたい。
正面から撮った画像である。とんでもなく大きな個人宅である。ちなみにここの場所は福岡でも人気のスポットで非常に地価が高い地区である。誰の家なのかはここでは割愛するが、周囲に監視カメラ・高いコンクリートの障壁・壁の上には尖った忍び返しが付いている。周囲とかけ離れた家の作りがまるで、資本家と労働者との対比を表しているようだった。
旅館千寿のある、昨日と同じ通りに地元民がいたため、声をかけ昔どういうところだったが聞いてみることにした。
「昔は赤線があったでしょ?だからそういったところだったんだよね。赤線の規制が入ってからだいぶなくなったけど、言ったらいけないけどね―(続)」
「向こうの通りもそうだし、こっちの通りにもたくさん並んでいた。昔は色街といってそういったところだったけど、亡くなったか、マンションに建て替わったかでもうこの千寿だけじゃないかな・・・言ったらいけないけどね。」と、杖を旧旅館街に向けながら当時を回想していた。
何度も言うが、結局業態が変わっても、本質的な部分は変わっていないことが多い。この地区だって結局ホテルなどに変わっても男女が交わるといった部分においては80年以上前からも変わっていないのである。この女も商売女か。
こうやって料亭だった歴史や性接待などの明るみに出ない歴史は時間と共にほとんど誰にも知られないまま消えていく。読者の皆様も普段何気ない場所にも実は暗い歴史が埋もれていることがある。こういった歴史に出会う為には、足を運んで目で見て、情報取集をしていくといいだろう。
とにかくこの町は、百聞は一見に如かず。がとにかくよく当てはまる。多くのメディアが発する情報は表面上もしくは都合のいい情報だけの表示が多い。中洲のソープ街からも近いんで、あなたも裏探訪してみてはいかがだろうか。
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(2020)