全国裏探訪取材班は、かつての文献“全国遊郭案内”を参考にしながら、糸崎町松濱遊廓を見て回っている。今回はもっと細かいディティールを見て行きたいと思っている。
遊郭の一角このようなカフェー風の建物もあるな。今まで見てきた限りだと、和風建築物が多かったが、これは結構モダンな感じだな。
さて、全国遊郭案内の続きにはこうある。「娼妓は重に同縣下の者と、岡山、山口地方の女も居る。妓樓は、渡邊樓、上杉樓、小川樓、熊本樓、日の出樓、大西樓、末廣樓、河合樓、大黒樓、いろは樓、杉本樓、歌谷樓、三幸樓、丸山樓、ゑびす樓、壽樓、山田樓、松亀樓、竹本樓、千年樓、河本樓、栗根樓、盛海樓等である。」とある。かなり多いな。最後の盛海樓とかっていうネーミングもいかにも瀬戸内の遊郭らしい。
実際ここが何楼だったのかは分からない。知っている読者が居ればタレコミ願いたいところだな。
「三原市糸崎七町目16」
これは表通りから一本中路へ入ったところ。ここはかろうじで車一台が入れるが、この先は車の1台も入ることができないくらい狭い路地に民家が密集してんな。やはりここにも妓楼があるな。
勿論妓楼は木造建築なので、白く腐りかかってんな。2階の意匠も往時そのままだな。
一階は、縦格子の重厚な雰囲気。2階は今にでも娼妓が顔を覗かせ出てきそうな雰囲気だな。かなりの趣がある。
更に中に入るとこれも何か商売をやっていたような、木造建築にモルタルが前面に押し出されたデザイン。赤線のそれだってもおかしくない。
街のあちらこちらに、やはり縦格子の意匠があるな。ただ住宅街に埋もれているので、一般人は気付かないだろう。いい感じの新旧ミックスだな。
現在でもこのような建物があちらこちらに点在。案内に載っていた20件を超える妓楼はこれらの建物のどれに当たるのか。
往時はぎっしりと縦格子の建物が立ち並んでいたのでしょうかね。今は歯抜け通りになっている。
ここの角にある怪しい建物、これも2階の窓がデカいのが特徴だな。瀬戸内海も色々見てきたが、2階の窓がデカいのも特徴なのかも。パラボラアンテナが現代風だ。
取材班はバイパス化されている2号線の付近までやってきた。ここの地形は、港と裏山が非常に近くかなり狭い土地だな。そんな所に遊郭があったとは。恐れ入る。
次回は残る妓楼を見て行きたいと思っている。最後までお楽しみに。
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(2019)