全国裏探訪取材班は、戦後の佇まいが今でも鮮明に残る一角のある「灰の木」赤線スナック街に来ていますよ。今となっては周りにマンションとかあったりするんですけど、そこは紛れもなく赤線跡。非常に怪しげな物件が今でも残るのだった。
これぞ宮崎ブルースと言わずして、何を宮崎ブルースというのだろうか。やたらと緑色が多いですが。全て劣化しまくっている。目についたのがこれ。
「スナック 愛」
長屋スナックの玄関に貼り付けられた愛の看板。緑が紫外線にヤラレて粉吹いてますよ。これは年季入ってるな。酒からグラスに注がれるハートマークも気になるな。提供していたのは酒だけじゃないんでしょうか・・・
愛の二階部分を見上げる。比較的最近つけられたであろう室外機もあったり、今でも細々と1店舗ぐらいはやってるんですかね。
「千枝」
この看板にある千枝っていう名前も、戦前戦後に多くつけられた名前のようですよ。そういや大阪西成区を舞台にした下町漫画の金字塔「じゃりン子チエ」もよく考えたら“チエ”だな。
これが千枝の玄関ですか、なかなか変わったフォントで屋号が書かれているな。チエさんお元気なんでしょうか。ちなみじゃりん子チエの主人公竹本チエは1968年(昭和43年)生まれの設定らしい。意外と若いんだな。
「ゆりこ」
そのほかには、ゆりこ。という名前の店もありますね。それにしてもどの店の看板も手書きなんだな。なかなかのハンドメイド感だ。
「20才未満の方はお断りします」
こちらの出入り口の隣には20禁の看板ですか。18禁ではなく20禁というのが妙に気になりますが、出入り口は完全にベニヤで蓋をされていた。
2階を見てもこんな感じ。やはり2階は住宅だったんですかね。今では屋根のビニールは破け、エアコンの被覆も剥がれまくってたりかなりズタボロだな。かつては2階からホステスが手招きしていたんですかね。
このような雑誌もありましたよ。夜の街への斡旋雑誌だな。高給・短期・日払いなんかといろいろピンク系の商売が載っているようだった。さすが世界最古の商売だけあって、いつの時代も変わりませんね。
このスナック長屋の通りの迎えにも物件がありますよ。一戸建てに見えなくもないが、商売の雰囲気もするな。
界隈はズタボロの住宅も結構ある。ここもプアマンズ長屋か。
「スナック スタンド 一条」「家庭料理 一条」
ホルモン屋や焼肉屋もあったり、戦後の匂いがぷんぷんあるんですよね。博多ほど半島と濃密な関係性はないと思うのだが、灰の木界隈はいまだに戦後を引きずっている。
まぁそんなに大きなエリアではないので、今回はこのくらいにしておきましょうかね。取り壊されて遺構が消失してしまう前に見ておいた方がいいかもな。
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(2019)